天神学園高等部の奇怪な面々Ⅸ
財布を開く美葉。

「ホントに200円しか入ってないでやんの、シケてんなぁ」

人の財布を奪っておいて、何たる暴言。

「まぁいいや、うーんと…ツナマヨ下さぁい」

容赦なく人の金で美味しくツナマヨを頂く美葉。

罪悪感は感じていない。

だって龍太郎が奢ってくれるって言ってたし(言ってません)。

お金を払って包装を破り、パクリとツナマヨを一口頬張る。

ツナとマヨネーズとパンが口の中でえもいわれぬハーモニーを奏ででとにかく美味しい。

思えば昨日の昼食以来、美葉は何も食べていなかったのだ。

それはそれは美味に違いない。

< 35 / 187 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop