天神学園高等部の奇怪な面々Ⅸ
もしかしたら、薬品はそれ程強い効果を持たないものなのかもしれない。

白衣のポケットに手を忍ばせる静寂。

予備の薬品をもう一つ準備している。

幸い龍太郎という被験者を使って、人体に有害でない事だけは実証できた。

ならば今度は自分に注入して、効果を検証してみよう。

そう考え、その場で注射針を自分の左腕に刺し、薬品を注入した静寂は。

「ぐはああああああああああっ!」

それはもう盛大に吐血した。

< 58 / 187 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop