天神学園高等部の奇怪な面々Ⅸ
寒気にも似た空気が、融の周囲から立ち込めていく。

龍太郎とて天神学園の生徒だ。

この空気が何であるかはすぐに理解できた。

「魔力…いや違うな。もっと東洋的な力…妖気か?」

「ほほぅ?物知りでおじゃるな、大うつけ」

「知り合いに『人間じゃないの』がゴロゴロいるもんでな」

ギチッ、と。

龍太郎の拳が握り締められる。

「別に化け物だ人外だって差別する気はねぇが…他の生徒に害を与えるのはいただけねぇんじゃねぇのか?」

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