天神学園高等部の奇怪な面々Ⅸ
ズザザザ、とグラウンドを滑りながら。

「だから…偉そうに言うなぁっ!」

弾けるように突進した少女が、再び翡翠に木刀を振るう。

上段下段を織り交ぜつつの、変幻自在の剣撃。

成程、学園で名が知られるほどの事は有る。

剣の重さはないが、その鋭さと太刀筋は特筆すべきものだろう。

受け太刀に回る翡翠も、額に微かな汗を浮かべる。

「だが温い」

突如として放たれた翡翠の蹴足に、少女は突き放される!

「酷い!女の子蹴るな!」

「貴様こそ教師に手を上げておいてピィピィ囀るな、小娘」

翡翠は切っ先を少女に向ける。

「模擬戦闘とはいえ、戦だぞ…?」

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