天神学園高等部の奇怪な面々Ⅸ
「あったまきたっっっ!」

少女の憤りは頂点に達したようだった。

木刀を投げ捨て、地面にしっかりと踏ん張る。

直後、天神学園上空を覆い始める黒雲。

先程まで燦々と降り注いでいた日差しは急激に形を潜める。

女心と秋の空とは言うが、あまりに急激過ぎる。

「む」

文字通り変わった風向き。

翡翠が口を噤む。

「あんた言ったよね、翡翠先生」

少女がどこか、底意地の悪い笑みを浮かべた。

「模擬戦闘とはいえ、戦だって」

これぞこの少女の真骨頂。

「だったらちょっと痺れちゃえ!」

彼女はその能力を駆使して天候を操作、落雷を引き起こした!

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