天神学園高等部の奇怪な面々Ⅸ
ざわざわと生徒達が狼狽する。

次、と言われても困る。

圧倒的な強さを見せ付けた直後の翡翠相手に、誰が立ち向かうというのか。

こういう時こそ。

「俺の出番か?」

ズイと前に出たのは龍太郎だった。

「丹下か」

龍太郎を見やる翡翠。

「おぅよ。あんたもこの学園じゃ相当な有名人(ウレモン)だからな、一回手合わせしてぇと思ってた」

拳を握り締め、腰を低く落とす龍太郎。

「んじゃ、行くぜぇっ!」

吠えた直後。

「んぐはぁっ!」

一足飛びに間合いを詰めた翡翠の峰打ちでの一撃が、龍太郎の顎をかち上げる!

龍太郎、僅か0.7秒で撃沈。

よぇえぇぇ…。

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