天神学園高等部の奇怪な面々Ⅸ
(やるな)
翡翠が目を見張る。
普通遠距離攻撃が牽制、接近戦でトドメと考えるのが一般的だが、黒部の双子は逆の戦術を取った。
まさか剣を持つ葉也の方が囮とは。
「若輩ながら見事な戦術」
翡翠は川蝉を葉也との鍔迫り合いにとられている。
剣で矢を弾く事はできない。
(やたっっっ!)
思わずガッツポーズをとる美葉。
しかし。
「なっ!」
葉也が声を上げる。
複数飛来する矢を。
「むんっ」
翡翠は残る片方の手で素早く掴んで見せたのだ。
…バラッ、と掴み取った矢を投げ捨てながら。
「見切りにはいささか自信があってな」
事も無げに翡翠は言ってみせた。
翡翠が目を見張る。
普通遠距離攻撃が牽制、接近戦でトドメと考えるのが一般的だが、黒部の双子は逆の戦術を取った。
まさか剣を持つ葉也の方が囮とは。
「若輩ながら見事な戦術」
翡翠は川蝉を葉也との鍔迫り合いにとられている。
剣で矢を弾く事はできない。
(やたっっっ!)
思わずガッツポーズをとる美葉。
しかし。
「なっ!」
葉也が声を上げる。
複数飛来する矢を。
「むんっ」
翡翠は残る片方の手で素早く掴んで見せたのだ。
…バラッ、と掴み取った矢を投げ捨てながら。
「見切りにはいささか自信があってな」
事も無げに翡翠は言ってみせた。