天神学園高等部の奇怪な面々Ⅸ
「だったら!」

美葉が弓と矢を捨て、翡翠に接近しようとする。

彼女は弓道以外にも様々な武道に精通している。

矢を封じられたからと、手詰まりになる訳ではない。

だが。

「貴様ら勘違いしているようだな」

翡翠は葉也の腕を力強く掴むと。

「うわあっ!」

片手で軽々と美葉の方へと投げ飛ばす!

結果、美葉は弟の下敷きとなって地面に倒れる形に。

「俺も得手は剣術だけじゃないんでな」

川蝉を肩に担ぐ翡翠は、息さえ上がっていなかった。

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