天神学園高等部の奇怪な面々Ⅸ
天候を操る少女、龍太郎、黒部の双子。

このクラスで武道を齧っているメンバーが、翡翠一人によって瞬殺された。

「貴様はどうだ、そこの小娘」

腕組みして一部始終を見ていた浅黒い肌、赤髪の小柄な少女に声をかける翡翠。

彼の見立てでは、このクラス最強は彼女だ。

何しろ某神様の眷属だというし。

「…わらわが出張るのは公平に欠けるじゃろ…母上が留守の間の学園の平穏を守るように言われておるだけで、教師と生徒間の小競り合いは与り知らぬわ」

そう言って少女は薄く笑った。

「そうか…」

同じように笑む翡翠。

これを機に、学園最大勢力派閥の一角を切り崩そうかと考えたのだが、それは欲をかき過ぎのようだ。

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