二人二色
それから少しその場所でたわいない会話に花を咲かせて居たのだが流石に暑苦しい外で話すにはほんとに辛い。

『どこか…暑さを感じない所に行こうか?』
『そうだな…暑すぎるし…賛成〜』

佑樹の同意も得られ…俺達は商店街を後にする事にした。

二人で並び歩くには人が多すぎるため、一列に並び人の波を分けて歩く。
それにしても…人が多すぎること。日曜日と言う事も手伝っているのかも知れないが…。

『今からどうする?』
『喫茶店でも行くか?それに行きたい所あるし…』
佑樹はそう言うと少し顔を曇らせた。あまり見たことの無い顔だった。それに…佑樹が自分から行きたい所なんて意見を述べたのも初めてだった……。

『ああ…分かった…けど行きたい場所って…?』
少し…ほんの少し…間があった。その後ゆっくり風が吹いた。あの…おまじないの木の時感じた…風が…。
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