ゴブリン! ゴブリン!


「リ、リン王様……ご無事で何よりにございます」
 自国の国王の無事を喜べるこの老ゴブの忠誠心は、ある種、大したものですね。まあ、名将と呼ばれたリン王ですから、この事態を何とかしてくれると考えていた部分もあるのでしょう。


「ゴブ五世陛下もご機嫌麗しく……」
「戯言はよい。シックスに託された事を訊きたい」
 陛下は老ゴブの形式じみた言葉を遮り、核心を突きました。
 もし自分がシックス君の立場だとしたら、きっと援軍を求める為に一度ゴブ族の王宮に戻ったはず。
 それをしなかったという事は、事態がそれだけ切迫しているという事でしょう。


「はい、まず、経緯を説明しましょう」
 はい、いつものように箇条書きにしましょうね~。実は私は結構コレが好きなのです。

①青いリン族の青年達は、人間達の村にさらわれてしまった。

②老ゴブ、子供ゴブは、牢屋に閉じ込められていた。シックス君により王宮と共に解放された。

③王宮に駐留している兵士の数は二十、人間の村に駐留している兵士の数が八十程度である。

④人間達は、プー姫が隠していた金縁の本を探していた。

⑤ラムラムは激太り中年おばさんの、情熱の赤い下着と赤いブラ(天使系ダマシブラ)を下着ドロしていた(これはチクリです)。で、失神した(アタリマエです)。

⑥チークンはおばあさんのピンク下着を下着ドロしていた(これもチクリです)。で、失神した(これもアタリマエです)。

⑦シックス王子に到っては、おじいさんの青ブリーフと紫ブリーフを下着ドロしていた(完璧にチクリです)。で、やっぱり失神した(心臓麻痺しなかっただけマシです)。

⑧その上、全員頭に被っていた(変態です)。

⑨プー姫の部屋を探索して、シックス君はレインボー下着(使用済み)をゲットした(救いようがありません)。

⑩そして金縁の本を発見した。


 ……⑤~⑨は全く関係ない気が……。

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