ゴブリン! ゴブリン!
「あの~……」
とても済まなそうに、モッコリが二人の世界に介入しました。
「……エール酒一気飲み一騎討ちは――」
「邪魔(げしげし←シックス君、冷たいです)」
「ゲロぶっ掛けるぞ、ゴルァ(げぇしげしげし←プー姫本当に怖いです)」
幸せ街道まっしぐらのシックス君とプー姫に、ゴブリン達は祝福の歓声を浴びせます。シックス君とプー姫は、ちょっと照れくさそうに笑い合いました。
「プー姫様、私達は見届け人です。シックス王子様と、オコチャマ(確定)痩せぎす変態(確定)サド(確定)エロ親父(確定)地獄詩人(確定)渚に誘われたセンチメンタルジャーニー(確定)精霊術師の一気飲み対決を見届けなければ……」
控えめに、ですが全く遠慮せずに、ステージの端に控えていたペーコちゃんが言いました。
「分かりました」
プー姫も、この一気飲み対決の重要さは分かっています。
「シックス……負けないで……」
うるうると瞳を潤ませて、シックス君のほっぺたにキスをすると、ステージの端に戻りました。そしてゲロゲロゲ~(やっぱし)。
シックス君は一度、瞳を閉じました。 そして次に瞳を開いた時、その瞳の鋭さは鷹のようになりました。
「モッコシ、勝負だ!」
「モッコシじゃないべ! モッコリだべ!(いや、むしろモッコシの方がマシでは…)わざと間違うなと言っているべ!」
「モロコシ!(どんどん離れていきますね)このエール酒を取れ!」
ラムラムがエール酒の入ったジョッキをモロコシ(スミマセン、わざと間違いました。てへ♪)に差し出します。
「オウッ、勝負だべっ!」
「シックス、オマエはコレだ!」
ラムラムはもう一つのジョッキを、シックス君に差し出しました。
「ウォォオオォオォォォッ! 燃えてきたぜッ!」
ジョッキを受け取り、シックス君も雄叫びを上げます。