ゴブリン! ゴブリン!
エピローグ 「千年王国」
あの後、ゴブリン統合軍も到着して、ゴブ五世陛下、リン王とも、リクスター氏が会談し簡単な事後処理が行われました。
まず、首謀者であるモッコリ・チンボータマランチャーは帝国により捕らえられ、傭兵達も皆、捕らえられました。
そして再度、「相互不可侵、不干渉条約」が結ばれ、且つ互いの親交の為に、独自の商業ルートが設定される事になりました。
ここにトンガ平原を巻き込んだ戦乱は収拾しました。
そしてあの戦いから一ヶ月後―
シックス君とプー姫の、婚姻の儀式の日が訪れていました。
話が急ですが、二人の心が固まっていた上に、対外事情(帝国の動きですね)を鑑みると、統一王朝――紫のゴブリン族――にするのは早い方がいいと判断された為です。
「うんうん、お綺麗ですよ、プー姫様……」
ペーコちゃんはウェディングドレス姿のプー姫を見ながら、満足そうに頷きます。
「……恥ずかしいだわさ~(赤面)」
プー姫は控え室で、恥ずかしそうに頬を染めていました(ゴブリンのウェディングドレス姿…想像できん)。
赤面しているプー姫。
この一ヶ月の間、プー姫は身を清める意味から、リン王を含む全ての男性から隔離され、王宮の修道院で過ごしました。
ペーコちゃんも一緒だったのですが、その間に七十回以上、シックス君は秘密裏にプー姫に会いに来ました(確実に平均一日に二回以上来ていますね)。
無論、ペーコちゃんはその度にひっ捕まえて、追い出していましたが、プー姫もその度に嬉しそうにその報告を受けていました。
「……やっとシックスに逢える」
視線を宙に舞わせながら、本当に嬉しそうに、プー姫が呟きました。