煌く恋星
声が重なった。


そして、見合わせて笑った。



すかさず俺は


『『どうぞ』』


と…



再び声が重なった。


さっきよりもたくさん笑った。




また声が重なって話せなくなる前に俺が話しかけた。



『何か知らないけど…手つないだ相手があんたになってて…』



すると、彼女は自分のつながれた手を見て、バッと勢いよく振り払った。


話された俺の手は、虚しくその場に残り、今まであった温かいぬくもりは一気に消えてしまった。


そして、寒い冬のこの風に包まれた。




『ごめんなさい…私もよく分からなくって…』


彼女の声は小さくて…震えていた。

























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