煌く恋星
声が重なった。


そして見合わせて笑った。



私はすかさず


『『どうぞ』』



と言った。


再び声が重なった。



さっきよりもたくさん笑った。



彼の笑顔がまぶしい…




そんなことを思っているうちに、



『何か知らないけど…手つないだ相手があんたになってて…』



そうだよ…


私はただの間違えちゃった人。



なんでもないんだよ…



そして、自分のつながれた手を見てバッと勢いよく離した。



さっきまでの温かくて優しいぬくもりはどこかに消えてしまった。



私の手は瞬く間に、この風に包まれた。




『ごめんなさい…私もよく分からなくって…』



彼の目はとても優しい目をしていた。
















< 14 / 20 >

この作品をシェア

pagetop