Hope is not thrown away.
親友の想い
あの日から、俺はちょくちょく桜乃さんの見舞いに行くようになった。
桜乃さんも、時間が経つにつれ徐々に俺に心を開いてくれてきた・・・・・・・・・気がする。
今日も桜乃さんの見舞いに来た俺
ドアをノック
「桜乃さん~、入るよー」
いつものように病室に入って―――
「え、ちょっ待って!!」
「え」
桜乃さんの願いは俺の耳に届かず、俺は普通にドアを開けてしまった。
俺の目に映った光景は、桜乃さんが咄嗟に自分の背中に何かを隠したところだった。
「何を隠したの?」
「べッ別に!?隠してなんかないもん!」
「・・・ほぉ」
必死に何かを隠している桜乃さんが可愛らしく思えてついイジワルをしたくなってきた
桜乃さんに近づき、窓の方に指をさす。
「あ!あんなところに猫がいるー!」
「ネコッ!!」
さすがネコ好き。
すごい反射神経だ。
でもまぁ、背中がガラ空きになるわけで・・・
「何・・・?パンフレット・・・?」
「――ッ!」
桜乃さんが隠していたのは
色んな建物が載っている、つまり観光用パンフレットだった。