ブラッククロス
魔力で眠らせたはずなのに…。ここまで追って来たのか。
沸いて出てくるバンパイアをひょいと避けながら見ていた。
「貴様…。氷双のグラスか…。」
「お前は。」
暗部の…。
付いた二つ名は血まみれ男爵…。
サン·サルドニクス。
「誰の命?」
自分の体を傷つけながら答えた。
「極秘だ…。」
血の刃が飛んで来る。
相変わらず食えない男…。
このバンパイアは自らの血を武器にする不屈のバンパイア。
彼女も嫌悪するくらいの戦闘方法で…。
他のバンパイアの血さえも彼の血が混ざれば使用できるのだから…。
辺りは血の海…。
状況は一気に不利…。
大量の冷気を放出し、霧のフィールドを作り上げる。
手の内を知るバンパイア…。
「グラス無駄なことはよせ…。」
「…。」
サン視界はゼロ…。
ならばこちらが有利。
氷の針を四方から浴びせる。
間合いもないまま懐に突き上げるように双剣を繰り出し、容赦なく首を跳ねあげた。
霧が晴れる…。
鈍い痛みを感じた。
「うっ…。」
ニンマリと笑う不気味なバンパイア。
首はまだかろうじて付いていた。
「死体にやられる気分はどうだ?」
顎を持ち上げられる。
「触るな…。」
睨み付けるハイグレーの瞳。
サンに操るバンパイアの死体がグラスを捕らえる。
轟音に死体が飛ばされる。
「放せ…。」
首が半分切れたバンパイアが振り返る。
「死ねぇぇぇ!」
死体のバンパイアもろとも風見鶏に襲いかかる。
「綺麗じゃないなら消えろ…。」
フワリと浮いた風見鶏の瞳はオパール色に白濁していく。
風の球体に包まれ…。
全てのバンパイアを飲み込んでいく。
細切れになっていくバンパイア…。
膨張していく死の風は止まらない。
上級バンパイアを飲み込み、それは嵐のように激しく、全てを綺麗にしていく。
沸いて出てくるバンパイアをひょいと避けながら見ていた。
「貴様…。氷双のグラスか…。」
「お前は。」
暗部の…。
付いた二つ名は血まみれ男爵…。
サン·サルドニクス。
「誰の命?」
自分の体を傷つけながら答えた。
「極秘だ…。」
血の刃が飛んで来る。
相変わらず食えない男…。
このバンパイアは自らの血を武器にする不屈のバンパイア。
彼女も嫌悪するくらいの戦闘方法で…。
他のバンパイアの血さえも彼の血が混ざれば使用できるのだから…。
辺りは血の海…。
状況は一気に不利…。
大量の冷気を放出し、霧のフィールドを作り上げる。
手の内を知るバンパイア…。
「グラス無駄なことはよせ…。」
「…。」
サン視界はゼロ…。
ならばこちらが有利。
氷の針を四方から浴びせる。
間合いもないまま懐に突き上げるように双剣を繰り出し、容赦なく首を跳ねあげた。
霧が晴れる…。
鈍い痛みを感じた。
「うっ…。」
ニンマリと笑う不気味なバンパイア。
首はまだかろうじて付いていた。
「死体にやられる気分はどうだ?」
顎を持ち上げられる。
「触るな…。」
睨み付けるハイグレーの瞳。
サンに操るバンパイアの死体がグラスを捕らえる。
轟音に死体が飛ばされる。
「放せ…。」
首が半分切れたバンパイアが振り返る。
「死ねぇぇぇ!」
死体のバンパイアもろとも風見鶏に襲いかかる。
「綺麗じゃないなら消えろ…。」
フワリと浮いた風見鶏の瞳はオパール色に白濁していく。
風の球体に包まれ…。
全てのバンパイアを飲み込んでいく。
細切れになっていくバンパイア…。
膨張していく死の風は止まらない。
上級バンパイアを飲み込み、それは嵐のように激しく、全てを綺麗にしていく。