ブラッククロス
一瞬驚いた顔…。






返答はなかった。






「ローズマリー。今も昔も変わらないな。」






突然フルネームに驚き。
黙って見つめてしまう。





「少し休め…。」






甘いキスをする…。なんていきなり!目を伏せられた途端に急激な眠気。





「ちょっ…。何…。し、た。」






そのまま、深い眠りに落ちる。






「変わらないな…。」






ひた走る強靭なバンパイア。





「我が城はさて。どうなっているか…。」






クックッ…。乾いた笑い声…。





「炎で染め上げよう。」





残忍な顔…。






闇の境界線に進むに連れて濃くなる闇。






異物の王の帰還は何をもたらすか。





殺戮かそれとも…。






聖女の血を継ぐ少女はしらず夢の中。





遥か後方には白い番犬が瓦礫の教会に…。






「やつが…。封印が解かれた。」





毒づく白い番犬達。
「あの力はあってはならない。」





「再び封印を…。」






「悲劇は繰り返すな…。」





「これは聖戦だ。」






「やつには死か服従あるのみ。」






「聖なる薔薇と白い十字の名にかけて…。」






白い番犬がせまる。






聖なる少女は闇の中、夢の中。






< 8 / 133 >

この作品をシェア

pagetop