あの空の下で
「あっ!!そうだ。お弁当食べない?」

笑いがだいぶ収まってきた前田はそう言って、優志とベンチに座った。

「川端君もどうぞ!!」

そう言って、俺にも黒い弁当箱を差し出した。

「俺のもあんの?どーもな。」

微笑む前田。

前田の作った弁当か…。

持って帰って冷凍しとこうかな…なんて言えるわけもなく、俺は優志の隣に座った。

ふたを開けると、見たことのないくらい綺麗で、おいしそうな弁当だった。

バランスも考えてありそうな、色とりどりな弁当。


「うまそー」


自然と口から出る言葉。

優志の弁当は、キャラクターの顔をしたおにぎりが入っていた。

「あんぱん!!あんぱん!!」

たどたどしい言葉で喜ぶ優志。

そりゃ嬉しいだろーな。

「口に合わなかったら残していいからね。」

前田は笑った。

「俺、すごい腹減ってんだよね。」

もっと他に言い方があっただろ…自分に突っ込む。

例えもー食えないってくらい腹がいっぱいでも、前田が作ってくれたもんなら喜んで食べる。


「そっか!!さすが育ち盛りだね。
いっぱい食べてね〜」


優志と俺は、あっという間に食べ終えた。
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