あの空の下で
…疲れた。
あのちっこい体のどこにそんな元気があんだよ。
俺は、ベンチに座った。
優志は、俺がリフティングしてやると、すごい喜んだ。
こっちまで幸せになれる笑顔で。
それから優志にボールを転がしてやると、喜んで蹴った。
俺は、ひたすらボールを拾いにいって、また転がす。
どこに転がるかわからないボールを。
そうとう遊んだと思ったが、優志はまだ1人でボール追いかけて遊んでる。
かわいーな。前田そっくり。
ベンチで休憩していると、前田がスポーツドリンクを持って来た。
「お疲れ様〜!!疲れたでしょ?
ありがとね。はいっ!!」
冷たいスポーツドリンクを笑顔で渡してくれた。
「ありがと」
冬なのに汗をかいている俺は、結局パーカーを脱いで半袖になった。