あの空の下で


川端君がベンチで休んでる間に、隣にっていろんな話をした。



裕子に言われた言葉、まだ消えない。


お願いだから、早く消えてよ。

じゃないと私、どんどんずるい女になっていく。


慎吾と結婚したくせに、川端君を逃げ道にしようとしてる。

気づいて…気づいてって、心のどこかで思ってる自分がいる。



優しかった慎吾に戻ってくれるって思い込もうとしても、どっかで

『無理だよ…もう。変わらない』

って思ってる。


どうして…

どうして…


川端君。そんなに輝かないで。

助けてって、思わせないで。


子供もいる人妻なんて俺には無理、って言ってよ…


お願い。

じゃないと私、戻れなくなる…
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