あの空の下で
「で?久しぶりに帰って来てみればなに?
お兄ちゃんってお前の不倫相手とか?」
慎吾は、相変わらず無表情で聞いてきた。
「違うよ…。そんなんじゃない。
優志にサッカー教えてくれてる私の同級生なだけ…。
不倫とかじゃないから…」
「なんだ。俺が仕事してる間に、お前は他の男とイチャイチャしてたのか。」
「違う…!!本当にそんなんじゃ…!!」
「違わねーだろ!!」
ボコンっ!!という、音と共に頬が痛む。
「なんで…違うって言ってるのに…」
二発…三発…。
慎吾の目が違う。
もう、何を言っても慎吾には届かない…。
痛みに耐えながら、そんな事を思った。
「ま…ままっ!!」