あの空の下で
ふと、優志の声が聞こえたかと思うと、慎吾の拳も収まった。



「まま…!!まま…」


優志が泣きながら私の元へ走ってきて、抱きしめてくれた。



「お前、しばらく外出んなよ。」




そう言うと、慎吾は着替えを持って出て行った。



「まま…大丈夫?」


泣きながら問いかけてくる優志を抱きしめて、



「ごめん。びっくりさせちゃったね。
ありがとう。まま大丈夫だから。」



涙が溢れた。



座り込んだまま、しばらくそこから立ち上がれなかった。
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