あの空の下で
晩飯を食べた後、結衣も風呂に入り、三人でテレビを見て、結衣は優志を寝室で寝かしに行った。
俺はその間、考えた。
結衣はどうしたいんだ…?
旦那と別れたいのか…?
俺を頼ってくれたって事は、ちょっとは期待していいのか…?
そんな考えを巡らせていると、結衣がリビングに来た。
「寝ちゃったよ。
今日は、いろいろあったから疲れたんだろうね。いつもより寝るのが早いの。」
そういって微笑む結衣は、とても綺麗でかわいかった。
「そっか…。いっぱい遊んだしな。」
「ねぇ幸成、迷惑じゃなかったら私たち、しばらくここに置いてもらえないかな…?
誰も頼れる人がいないの…。
ごめんね…。幸成もサッカーで忙しいのは分かってるんだけど…」
「なに言ってんだよ。いいに決まってんだろ。
俺がしたくてしてる事なんだから、結衣はなにも気にしなくていいんだよ!!」
結衣は、目を潤ませながら『ありがとう』と微笑んで、頭を下げた。
「それで…旦那はどうなんだ?
なんで帰ってこないんだ?」
気になる事を、正直に結衣に聞いてみた。
「慎吾は…始めは本当に優しかったの。
家族三人で幸せだったんだ…
でも、なんでだか私にもよくわからないんだけど…ちょっとした事で手を上げるようになってね…
それが…毎日のようになって…
それから…半年前くらいから、たぶん…女の人ができたんだと思う。
家に何回か電話がかかってきたから…」