【完】 SECRET♥LOVE 危険なアイツの危険な誘惑
「主任ズルいよ。」
琥珀の言葉が翡翠の胸に突き刺さる。
翡翠自身琥珀の存在を持て余していた。
2人の関係があまりにも曖昧で。
だから余計に琥珀の態度や言葉が翡翠を惑わせる。
「どうして・・・」
さっきと同じ質問を琥珀に投げかける。
翡翠を抱きしめた腕に力が入る。
「主任の事は俺が一番分かったいるつもりだから。部長と別れたからって俺の所には自分からは決して来ない。 そういう人だから」
「・・・・・」
翡翠はハッとした。
翡翠自身、部長と別れたからといってその足で琥珀と笑顔で会えるほど大人でもなくて、割り切れてもいなくて。
そんな自分を分かってくれている琥珀に驚きを隠せなかった。