【完】 SECRET♥LOVE 危険なアイツの危険な誘惑
翡翠は何年ぶりに男の人に食事を作っただろう。
琥珀がおいしそうに頬張る姿にその唇に見惚れてしまう。
部長には1度も料理をする事はなかった。
自宅に帰れば用意されている食事。
食べないわけにはいかない。
翡翠は察していたから1度も食事を用意することがなかった。
「主任、本当においしい。」
「よかった。」
遅すぎる夕食なのに自分の料理をおいしいと頬張る琥珀。
翡翠は久々の充実感に浸っていた。
「食事の後は甘いものが食べたい。」
「買いに行かないと何もないよ・・・」
琥珀のニヤリと笑う悪魔の笑みに翡翠は逃げ腰になる。
琥珀のあの笑みは危険すぎるから。
「逃がさないよ。」
琥珀は軽々翡翠を抱きかかえるとベットに押し倒す。
「もう・・・無理。」
半泣きで哀願しても琥珀にとっては起爆剤にしかすぎない。
翡翠が嫌がるほどに琥珀は燃えるのだから。