バナナちゃん
その後
夕方だった僕はいつものように。店の前に立ち下校中の小学生を見ていた。
「バナナ先生お店ひまあ?」
一人の小学生の男の子が言った。
僕は笑いながら答える。
「暇じゃないよ。
今日は道場に行くからね。バナナ食べるか?」
「いいよ。バナナばかりだもんたまには、メロンとか頂戴よ。
それかママが、大根もらって来いって言ってた。」
「馬鹿野郎メロンは、高いし、バナナはいいぞ。
何か良い事あるかもしれないぞ。
しかし図々しいママだなぁ。」
あの出会いから三十年僕は今でも剣道を続けている週に一回は近くの道場で小中学生に、教えている。
バナナちゃんが言った通りだった死ぬまで悩み苦しみ立ち上がり自信を持って勝負だった。
折れそうに、なっても立ち上がるのだ。