Love♡LDK
(side隼斗)

「大丈夫だよ。ありがと・・・」

嘘つけ。

ホントは辛い事、悲しい事、泣きたい事・・・。

いっぱいあるはずなのに。

満奈は一切話そうとしない。

なんで?

俺じゃダメか?

俺、そんなに頼りねぇのかな・・・。

満奈は笑う。

でもその笑顔は、無理して笑ってるようにしか見えなくて・・・。

―――――ズキンッ

胸の奥が痛んだ。

「・・・無理して笑うな」

そう言って、満奈の顔を隠した。

悲しそうな顔は見たくない・・・。

満奈には心から笑って欲しい。

だから、俺は決めた。

・・・待つ。

満奈が俺に“話したい”と思う日まで、待つ。

それまでは、俺に出来る事を何でもしてやりたい。

そう思った。

「満奈」

もう一度、彼女の名を呼んだ。

さっきとは違って、はっきりと。

満奈はまた顔を上げる。

やっぱ悲しそうな顔。

何が満奈を悲しくさせてるんだ?

何があったんだ?

「話したいって思ったら、俺に言って?俺も満奈を支えていくからさ」
「・・・うん。ありがと」

そう返事した満奈は、また顔を埋めた。

そんな満奈の髪を、優しく梳いた。





―――――もうすぐ、事実を知ることになる。

それは、思ってもなかった場所で―――――。



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