Love♡LDK
「続いてはRainbowです!よろしくお願いしま~す」
「「「「「よろしくお願いしまぁす」」」」」
ようやくRainbowの出番が来た。
司会者の横に5人並んだ。
「みなさんは現在、ライブツアー中だそうで。どうですか?初ライブの感想は」
ドキッとした。
そっか・・・。
あの事件はバレてないんだ。
キッズの手には黒革のグローブがはめられている。
傷は見えなかった。
「凄く緊張しました。でも1曲1曲を大事に歌っているし、大好きなダンスをすっと踊っているのでとても楽しい空間でしたね」
さすがリーダー・ちぃちゃん。
ナイスコメントだ・・・。
「そうなんですかぁ~。では、歌っていただきましょう!スタンバイお願いします」
あたし達はステージに移動し、歌の準備。
ドキドキする~っ!
どうか、間違えませんように!
・・・そして・・・。
無事に、終わりますように・・・。
「ではRainbowで、スペシャルメドレーです。どうぞ」
その一言で、曲が始まった。
1曲目はデビュー曲‟Days”。
「止まらない日々♪揺れるココロ♪~」
ちぃちゃんのソロパートから始まるこの歌は、明るくてホントに大好き。
踊ってる最中にふと、舞台袖に人影を見つけた。
それは、大好きな隼斗。
笑顔で見守ってくれてた。
あたしも一瞬だけ隼斗に向かって、笑顔でウインクした。
・・・最初で最後だからね?
こんなファンサ。
それも、隼斗だけの特別な。
なーんてちょこっとだけ幸せな気分に浸ってた、その時。
―――――ヒュッ
足元を、何かが通り過ぎたような音がした。