Love♡LDK
「ここ何カ月で私達SweetLoveは何度もパパに怒られた。その時に私は思ったの。“パパは、自分の会社の名が落ちるのが嫌だから怒ってるんだ”と・・・」
「いい加減にしなさいっ!!」
ついにしびれを切らし、大きな声を上げた加賀谷社長。
「私はそんなつもりでお前らを怒ってるんじゃないっ!」
「じゃあどうしてなのっ!」
「―――――一番じゃなきゃ嫌だから、ですよね?加賀谷社長」
こんな言葉が聞こえた。
言ったのは隼斗だった。
「先程の早瀬翔子さんから聞いた話から僕が勝手に思った事ですが、“自分が一番。自分の娘が一番。自分の会社が一番。二番は嫌だ”。・・・結局は御自身の顔に泥を塗るのが嫌だから、会社の名が落ちるのが嫌だから、彼女らを殴っているんですよね。・・・加賀谷玲華を除いて」
ニコッと笑った隼斗。
こっ、怖いわぁ・・・。
「何故自分の娘は殴らなかったのですか?」
「私の可愛い可愛い娘を殴れるかっ!それに、SweetLoveで一生懸命頑張ってるのも玲華だけだっ!」
「じゃあ私達は頑張っていないとでも言うんですかっ!?」
ふと、違う声がした。
「真菜っ、みんな!」
玲華さんがその人達の名を呼ぶ。
そこにいたのは、SweetLoveの11人だった。
「君達は引っ込んでなさい!」
加賀谷社長さんが叫んだ。
でもそんな言葉は無視して真菜ちゃんが、
「私、翔子さんから聞きました!何で玲華だけやたら仕事してるのかを」
涙声になりながら言った。
「社長が裏で細工してたんです。“玲華に仕事をくれ”って」
愛子ちゃんも後に続く。
「でも、それを無くせば一番仕事がきてるのは真菜と梓紗だった。それでも社長は自分の娘だけが頑張っていると言い切れるんですかぁっ!」
最後の方は絶叫にも近かった悠理ちゃんの言葉。
「自棄になった私は、ついこう言ってしまったの。“今、№1のグループは悔しいけどRainbowだわ。だから、どんな汚い手を使ってでもアイツらを消して私達が№1になるのよ”って・・・」
そして玲華さんは、あたし達Rainbowの方を向いた。