Love♡LDK
「お願いします」
俺はマネと一緒にCUBEの撮影スタジオに来た。
予想通り、周りは女ばっかりで・・・。
「あれ、隼斗くんじゃない!?」
「きゃあ~っ!ホントだ!カッコいいな」
「彼女になりたいな・・・」
俺を見てキャーキャー騒いでる。
ハッ・・・俺の彼女だと?
一生無理だな。
俺にはもう生涯愛する女がいるからな♪
なんて考えてた。
その時。
「隼斗っ!」
1人の女が俺の元に駆け寄って来た。
・・・と思ったら。
―――――ギュッ
「えっ!?あの・・・」
「会いたかったよぉ~!」
抱きついて来た。
何なのコイツ!?
しかも呼び捨てかよ!?
「・・・あっ!」
「忘れちゃってたの?酷いなぁ・・・」
そいつが顔を上げたのを見て、幼いころの記憶が蘇って来た。
コイツ・・・。
「柚香さん?」
「そうだよ~。久しぶりだねっ!」
そうだ、椎名柚香だ。
柚香は俺の幼なじみ。
・・・んで、俺のファーストキスを奪った奴・・・。
家が隣だったんだけど、中学に上がる前に転校したんだ。
だから会うのは約4年半ぶり。
「何でここに?」
「えっ、知らないの?・・・私モデルになったんだよ♪」
・・・知らねぇ。
「えへへっ♪・・・隼斗に会いたくて頑張ったんだぁ」
「そうなんですか・・・」
別に幼なじみなんだし、普通に会いに来ればいいのに・・・。
そう思ってた時。
「まだ下っ端の売れてないモデルの癖に・・・」
「ホントね。よく堂々と男に抱きついていられるね」
周りのモデル達の、そんな会話が聞こえた。