Love♡LDK

「お願いします」

俺はマネと一緒にCUBEの撮影スタジオに来た。

予想通り、周りは女ばっかりで・・・。

「あれ、隼斗くんじゃない!?」
「きゃあ~っ!ホントだ!カッコいいな」
「彼女になりたいな・・・」

俺を見てキャーキャー騒いでる。

ハッ・・・俺の彼女だと?

一生無理だな。

俺にはもう生涯愛する女がいるからな♪

なんて考えてた。

その時。

「隼斗っ!」

1人の女が俺の元に駆け寄って来た。

・・・と思ったら。

―――――ギュッ

「えっ!?あの・・・」
「会いたかったよぉ~!」

抱きついて来た。

何なのコイツ!?

しかも呼び捨てかよ!?

「・・・あっ!」
「忘れちゃってたの?酷いなぁ・・・」

そいつが顔を上げたのを見て、幼いころの記憶が蘇って来た。

コイツ・・・。

「柚香さん?」
「そうだよ~。久しぶりだねっ!」

そうだ、椎名柚香だ。

柚香は俺の幼なじみ。

・・・んで、俺のファーストキスを奪った奴・・・。

家が隣だったんだけど、中学に上がる前に転校したんだ。

だから会うのは約4年半ぶり。

「何でここに?」
「えっ、知らないの?・・・私モデルになったんだよ♪」

・・・知らねぇ。

「えへへっ♪・・・隼斗に会いたくて頑張ったんだぁ」
「そうなんですか・・・」

別に幼なじみなんだし、普通に会いに来ればいいのに・・・。

そう思ってた時。

「まだ下っ端の売れてないモデルの癖に・・・」
「ホントね。よく堂々と男に抱きついていられるね」

周りのモデル達の、そんな会話が聞こえた。


< 350 / 776 >

この作品をシェア

pagetop