Love♡LDK
だけど―――。
距離が近づいても。
腕を絡めても。
何をしても、先輩は私を見ようとはしなかった。
“私と付き合ってください”
告白しても、
“無理”
その2文字で片づけられてしまう。
“俺は桜井満奈が好きだから”
どうして?
アイツとは別れたんでしょ?
だったら忘れてよ。
今、流川先輩の近くにいるのは“桜井満奈”じゃないんだよ?
“華園萌香”なんだよ?
なのに、どうして・・・?
桜井満奈が憎い。
もう別れたのに・・・。
別れたはずなのに。
流川先輩の心はまだ、桜井満奈を捕らえてる。
早く、忘れてよ。
私の元に来てよ。
奪えたと思ったのに。
―――先輩はまだ、アイツを想ってる。
私の方が可愛いよね。
私の方が綺麗だよね。
そんな私が・・・あんなブスに負けるなんて。
ずっとずっと欲しかった、先輩の“心”。
それは、届きそうで届かない場所にある―――。