Love♡LDK

爽やかな風が吹いている。

「ん~っ、気持ちいい」

麻友は背伸びをした。

青い空がどこまでも広がっている。

「・・・あのね、麻友」

あたしは話を切り出した。

途端に真面目な表情になる麻友。

どうやら、何かを感じ取ったようで。

「何?」
「実は・・・」

ねぇ、麻友。

あたし達、離れてても友達だよね?

いつまでもずっと、同じ空の下にいるんだよね?

大きく息を吸った。





「あたしね、転校するんだ」





震える声で、そう言った。

一瞬だけ強い風が吹く。

スカートが翻った瞬間、

「・・・そっか」

麻友の呟きが聞こえた。

少し、悲しげな顔・・・。

胸が痛くなった。

「如月に戻って、アイドルやるの」
「・・・隼斗くんは?」
「記憶、戻った。また付き合い始めたの」

報告をすると、麻友は笑った。

「よかったねっ!」

ずっと心配してくれた。

相談に乗ってくれてた。

迷惑ばっかかけて、ごめんね。

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