Love♡LDK
歩いて10分後。
あたし達の前に現れたのは、
「これ・・・上るの?」
「頑張れよ、現役アイドルさん」
大きくて長い階段だった。
絶対100段近くあるよね!?
あたしこんなに上れないけど!?
「行くぞ」
「えぇ~っ・・・」
睡眠不足だし身体もだるいのに、階段を上らせる隼斗は鬼だ。
愚痴を零しながら、なんとか階段を上った。
上りきった!
と、1人喜んでた。
・・・なのに、
「満奈、次こっち」
あたしの彼氏様はやっぱり鬼。
今度はあたしに山登りさせる気です。
「マジすか」
「マジです。ほら、行くぞ」
手を引かれ、道なき道を歩き始めたあたし達。
疲れたし、寒い。
山は結構急で上りづらい。
だけど、
「大丈夫か?」
隼斗のその一言で、あたしは頑張れた。
そして、ついに、
「着いたーっ!」
隼斗が大声をあげた。
あたしもなんとか登りきって、隼斗の隣に並ぶ。
「ナイスタイミングだったな」
隼斗は視線を前に向けた。
あたしもその方向を見つめる。
すると、
「わぁーっ・・・」
青い海が少しだけ赤く。
雲も赤色に染まって。
照らされてる隼斗も眩しかった。
「初日の出・・・」