愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々 2〜
「………たぁくん、忘れた?

前にたぁくん、ご家族の
ことは“両親ともしがない
サラリーマン”だって
言ってたよ」



「―――――っ!!」



今度こそ、本当に硬直するオレ。



(え――言ったっけか、
そんなこと……!?)



過去の記憶を必死で探る。


けど、焦っててちゃんと
頭が回らない。



でもそうだ――言ったかも
しれない。



普通の家だってのをアピール
したくて、オレは過去にも
そんな嘘を――…。




「……前からね。
時々、感じてたんだ。

たぁくんがよく、何かを
ごまかすような話し方するの」


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