愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々 2〜
わざと前みたいな穏やかな
口調を作って、彼――風見
先輩が、声をかけてくる。



「せっかくの休日に一人?

ここで何してんの?」



「……………っ」



「ちょっと〜。誰、この子ぉ?

もしかして浮気ぃ?」



あたしが何も言わないで
いたら、風見先輩の隣の
女のコが、先輩に怖い顔で
尋ねた。



先輩はとんでもないって
顔で手を横に振って、



「まさか!

――まぁ、彼女はオレに
気があったみたいだけど。

オレはこれっぽっちも相手に
なんかしなかったんだよ」


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