愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々 2〜
オレがあんずに飽きるだって?

あんずが堅物で、
つまらないから?




――ふざけんな。

んなことあるわけねーだろ。



(テメーの目から見たら
そうかもしれないけどな。

それは、お前の心が腐り
きってるからだよ!)



できることなら今すぐ風見の
クラスに乗り込んで、そう
怒鳴りつけてやりたい。



だけどそれがかなわない
歯がゆさに、オレは思わず
グッと両手を握りしめる。



「……陵?」



オレが黙ったままなのを
怪訝に思い、春香が不思議
そうに顔を向けた。



「あ……ゴメン、何でもない」


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