愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々 2〜
かわいすぎ。



出会い頭でいきなり、ンな
人の理性まるごと持ってく
ような顔すんじゃねーっての。



「――とっ、とにかく行こうか」



オレは若干上擦った声で
言って、あんずを促した。



今日は電車に乗って、
二駅先にあるドデカい
自然公園に行く約束だ。


植物園の他にもウサギや
犬の放し飼いされてる
エリアがあって、動物と
戯れられる人気の癒し
スポットってヤツ。



「――ほら」



片手を出すと、あんずは
コクンと頷いて、そっと
その手を握り返してくる。


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