愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々 2〜
すでに決定事項を告げる
言い方だ。


ま、いつものことだけど。

オレに拒否権ってないし。



「……わかったよ」



「それじゃあ5時からな。

寄り道しないでまっすぐ
帰ってこいよ」



「だからわかってるって」



ちょっとうっとおしそうに
返して、オレはメシを
かっこむとすぐに部屋に戻った。



壁にかかった制服に手を
伸ばし、着替えを始める。





――白石 陵(シライシ・リョウ)、16歳。
私立緑ヶ丘学園1年5組。


背は170弱で、この歳の
平均としてはやや低め。


親は都合がいいと言ってる
けど、オレとしちゃ本当は
コンプレックス。


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