愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々 2〜
「…………っ!」



ギクッとして、つい一瞬
言葉に詰まった。



だけどすぐに我に返り、
唇を尖らせて反論する。



「……べ、別に浮ついて
なんかねーよ」



「嘘をつけ。

親には言えないようなこと
なのか?」



「うっせーな! こんな
時だけ親父ヅラすんじゃ――」



『ねーよ!』と叫ぼうと
したのを遮って、軽やかな
声が響いたのはその時だ。



「伯父さん、それはきっと
恋をしてるからだよ。

――なぁ、陵?」



「――――っ!?」



ギョッとして、声のした
方向――入口の所に立ってる
ソイツを、ギロッと睨み
つけるオレ。


_
< 52 / 138 >

この作品をシェア

pagetop