愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々 2〜
つっけんどんに言って、
オレは力一杯父さんの腕を
振り払った。



考え込んで力が弱まってた
せいでやっと拘束は解け、
オレは痛みの残る肩を
グルッと回す。



「……やってらんねー。

今日はもう終わりにしてくれ。
とてもそんな気分じゃ
なくなったや」



「待て、陵!

何を偉そうなこと言ってる。

最初から少しも集中して
なかったじゃないか!」



「んなことねーよ。

毎日ちゃんとやってるだろ」



オレの青春の貴重な時間、
どんだけこの家業に
費やしてると思ってんだ。


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