愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々 2〜
オレははためく裾をバッサ
バッサと揺らして、出口に
向かって勝手に歩き始めた。



「おいこらっ、どこへ行く!?」



「シャワー浴びんだよ」



「陵っ! お袋が一度認め
たって、それが芸の妨げに
なるんだったら、わしが
改めて進言するぞ!

今みたいな浮ついた心で
舞って、舞台を台無しに
することだけは許せんからな!」



「な…………っ!?」



さすがに聞き捨て
ならなくて立ち止まる。



(何だってんだよマジで!?

今まで散々我慢してきて
やったのに、まだ邪魔
しようってのか!?)


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