愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々 2〜
今だってもっとあんずに
会いたいのを我慢して、
毎日稽古に明け暮れてる。



別に浮ついたつもりはない。



そりゃ、こないだとうとう
念願のファーストキスを
経験して、思い出したら
ニヤけちまう時はあるけど、
稽古中は考えてもないし。



「……何がいけねーってん
だよ……!」



ずっと独り言を声に出して
呟いてたら、悟が口を
挟んできた。



「そう躍起になるな。

オレにはわかんねーけど、
やっぱ表に出てるから、
伯父さんもああ言ったんだろ。

それなら、そういうこと
じゃないのか」


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