愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々 2〜
「何が表に出てるってんだよ」



――オレはただ、あんずの
ことが好きなだけだ。


それがいけないことだって
言うのか?



「聖人君子じゃあるまいし、
誰だって色んなこと考え
ながら舞ってんじゃねーのかよ」



その問いには悟は首を
すくめるだけだ。



当然か。

悟は家系を無視して自分の
好きなことをやってるから、
全く経験がない。



はみ出し者だと自分でも
わかってるから、下手な
口出しはしないって
スタンスのヤツだから。




オレは諦めたようにハァッと
息を吐いて、もう一度
ベッドに体を横たえた。


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