【短編】阿呆と馬鹿の関係
「また、言い合いして」
柚木との喧嘩に疲れたあたしが席に戻ると一部始終を見ていた、まぁちゃんが呆れた顔で笑っていた。
「だってぇ~柚木が阿呆とか言うから!」
「はいはい」
溜息まじりの声で
「早く告(い)っちゃいな」
と呟いた。
その言葉で、怒っていた顔が一気にボッと赤くなる。
「ななななな、何言って…」
「子供みたいな喧嘩ばっかりして2年でしょ?
あんまり続けてると付き合ってから甘えにくいよ?」
「あまっ!? 甘えたりしないしっ」
「いや、甘えるでしょ普通に」
驚くあたしを、サラッと言う、まぁちゃんは涼しい顔で見つめる。