【短編】阿呆と馬鹿の関係



「はあ?」


目の前で眉間に皺を寄せる、まぁーちゃんの表情に納得してしまう、あたし。


「何それ?」


その返答もごもっともで。


「あんた、バカか?」


うん、多分バカじゃなくて阿呆だね。


「って、聞いてんの!?」

「ったぁ~」


うんうん、と頷いていたのにも関わらず頭をパシッと叩かれてしまった。



朝、教室でまぁーちゃんに昨日の事と、あたしの想いを相談してみたんだ。

そしたら、この結果。

叩かれた頭を擦りながら、まぁーちゃんを見上げた。


「聞いてるよー」

「なら、何とか言いなさい」

「はい……」


シュンとするあたしに、大きな溜息をついたまぁーちゃん。

それを見て、あたしは子犬がご主人に怒られた時みたいに小さくなった。



< 33 / 58 >

この作品をシェア

pagetop