【短編】阿呆と馬鹿の関係
「はあ?」
目の前で眉間に皺を寄せる、まぁーちゃんの表情に納得してしまう、あたし。
「何それ?」
その返答もごもっともで。
「あんた、バカか?」
うん、多分バカじゃなくて阿呆だね。
「って、聞いてんの!?」
「ったぁ~」
うんうん、と頷いていたのにも関わらず頭をパシッと叩かれてしまった。
朝、教室でまぁーちゃんに昨日の事と、あたしの想いを相談してみたんだ。
そしたら、この結果。
叩かれた頭を擦りながら、まぁーちゃんを見上げた。
「聞いてるよー」
「なら、何とか言いなさい」
「はい……」
シュンとするあたしに、大きな溜息をついたまぁーちゃん。
それを見て、あたしは子犬がご主人に怒られた時みたいに小さくなった。