アニメラブ
「じゃ、またな」
「え?」
「原丸、あのさ…」
七瀬くんが、だんだんと近づいて来る
「実は俺、降りる駅ここじゃないんだ」
目の前で、そう言った七瀬くんに、目を見開く
「え、ここじゃないの…?」
「あのまま帰るの、嫌だったから」
「え、」
「原丸と、嫌な雰囲気になって、あのまま帰りたくなかったから」
…七瀬くん、そのためにわざわざ降りて来たんだ
「嬉しい…ありがとう、七瀬くん」
「…お、おぅ」
七瀬くんは、恥ずかしそうに髪をかきわけながら笑った
「じゃあ、また明日…部活で話そうね!」
「うん、またな」
去っていく七瀬くんを見て、心から嬉しいって思った
いつの間にか、私の心の中には七瀬くんがいたんだ