アニメラブ
「…う~ん、どうしよう」
放課後になっても、私はまだ悩んでいた
「マル、行かない方がいいって」
「でも…」
「危ないから、行っちゃ駄目だよ」
確かに、怖い…
けど、行かないからって、イジメがなくなるわけじゃない
きっと、明日には下駄箱に何通も挑戦状が入っているかもしれない
私は、行ったほうがいいんじゃないかと思ってしまう
「…わ、私行く!」
「ちょ、やめなってばっ」
「すぐ戻るからっ!」
「…もう、知らないからね!」
今日は部活があるけど、遅れちゃうけど、やっぱりはっきりさせたい
「…あれ」
いない…?
体育館裏には、誰もいなかった
「…帰っちゃったのかな」
それとも、ただのいたずらだったのかな?
グイッ
「きゃっ」
な、なにっ…!?
「あんな手紙で来るなんて、マジ馬鹿だね~~っ」
「アホヲタクなんだね~~っ」
…だ、誰?
後ろを振り返れば、知らない女の子が二人いた
しかも、私の腕は彼女たちに捕まれて動けない
「あの、なんで…こんなこと」
「アニメヲタクのくせに、七瀬に近づいてんじゃねーよっ!」
七瀬くんに…近づいちゃいけないなんて、なんでそんな
「あー、遅れた~。ごめんごめ~~ん」
向こうのほうから、知らない女の子がまた一人、こっちに向かってきた
「遅いよナミ~~!」
「悪いわる~~い」
ナミ…?
知らないな