彼女は嘘に隠れている


ぎゅっと私の手を握る。

「ごめんね水樹ちゃん」

「えっ?」

グイと後ろから口元をハンカチか何かで覆われる。

えっ?なにこ、れ・・・。

倒れた私の体を支える男の子。

「帝が君に会いたいって」

「春輝さんそろそろ」

春輝(はるき)と呼ばれる少年は、

水樹をもう一人の少年に渡し・・・。

「丁寧に扱ってあげてね」

帝のお気に入りだから。


 



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