ヴァイブ
「何?やんわりって?
玲二は男だから、そんな風に言えるんだ。
気持ち悪いオヤジに触られたこっちの身にもなれよ。」

「…そうだな…。
俺は、男だから
どちらかと言えば触る方になっちゃうけど、
もし、自分の彼女が違う男に触られたりしたら…
すげーイヤだよ。
だから…」

「ちょっと、待てよ。」

私は、玲二の言葉を遮る。

「あんた彼女いんの?」

そんな事、確認するのも忘れてた。

考えもしなかった。

だって、

響は、玲二には女はいない。って…

見た事ないって…


……言ってた。


でも、それは言ってただけであって

真実ではないんだ。

何で、自分で確認しなかったんだ?

私は、人のモノはイラナイ。

イラナイからSexはしない。


「玲二?」


答えがない玲二を見て

彼女…いるんじゃん。

そう、思った。


「…っ…私…!
この家出てく!!」

立ち上がって、荷物をまとめる為に玲二の部屋へ向かおうとすると


「七海っ!」

玲二の手が私の腕を掴んだ。

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